離婚した弟に多額の借金と滞納が発覚。リースバック&セールで住み続け・買い戻し、受け継いだ土地を守ることにも成功

この解決事例の要点

ご相談の時期 原口さんの弟さん宛てに、簡易裁判所から「支払い督促」と記された書面が届き、自宅が競売になってしまうのではないかと思い、当社へ相談にこられました。 経緯とご相談内容 15年前、原口さんのお母さんの所有する土地に一軒家を建てました。そのとき、住宅ローンを組んだのは弟さんで、建物はお母さんと半...

ご相談者について

ご相談者原口道子さん(仮名) / 当時 41歳 / 女性
お住まい京都市上京区
物件一戸建て
ご職業会社員
ご家族構成独身、母と二人暮らし
残債務1,500万円(住宅ローン)
ローン債権者みずほ銀行(みずほ信用保証)

ご相談の時期

原口さんの弟さん宛てに、簡易裁判所から「支払い督促」と記された書面が届き、自宅が競売になってしまうのではないかと思い、当社へ相談にこられました。

経緯とご相談内容

15年前、原口さんのお母さんの所有する土地に一軒家を建てました。そのとき、住宅ローンを組んだのは弟さんで、建物はお母さんと半分ずつ共有する形で名義をいれていました。当時、弟さんはそこに住んでいましたが、結婚を機に家を出てしまい、今は原口さんとお母さんの二人で暮らしています。
そして、ことが起きたのは2年前、弟が突然離婚。その理由は弟が複数の消費者金融から500万円もの借金をしていたこと発覚したことにありました。もともと夫婦仲が良くなかったところに、借金問題がでてきたことで、直ぐに離婚に至ってしまったようです。その後、弟さんは返済を続けていましたが、度重なる滞納により、ついに簡易裁判所から「支払い督促」と記された書面が送られてきました。
この書面を受け取ったとき、弟さんは、姉と母が住む自分名義の家が競売にかけられてしまうのではないかと心配になったそうです。そのことを姉と母に報告、びっくりした原口さんは弟さんを連れて当社へ相談に来られました。
お二人の要望は、弟さんを自己破産するなどして借金問題を解決させて欲しいということと、母と原口さんが住む自宅は手放したくないという要望でした。というも、住宅ローンの債務者が弟であるものの、実際は原口さんが負担をしていました。これまで頑張って払ってきただけに、なんとしても自宅だけは手放したくない思いがあったからです。

ご相談者の希望

  • 自宅は手放したくない
  • 弟の借金問題を解決して欲しい

解決のための行動と結果

問題解決

今回、裁判所から「支払い督促」と記された書面が届いたわけですが、これは自宅を競売にかけるという趣旨のものではありません。裁判所を通した督促状です。しかし、その督促に従わなければ、債権者は裁判所に訴状をだし、裁判をおこされます。最終、裁判で借金の有無と額が決まり、確定判決が言い渡されます。結果、債権者は「債務名義」と呼ばれる書面を裁判所から受け取り、これによって、債務者の財産を強制的に差押えることができる流れになります。差押えられる財産として、主に生命保険や銀行預金、給料そして不動産などがあります。弟さんもそれを知っていたため、自宅が競売にかけられるのではないかと心配したのです。
では、本当に競売にかけられてしまうのか・・・ということですが、結論を言うと、今回は競売にかけられる可能性は非常に低いと考えられました。仮に競売の申立てがされたとしても、「無剰余取り消し決定」と言って、裁判所によって途中で競売は取り消されることになるでしょう。よって、お二人には、競売になることはないと告げました。
しかしながら、弟さんは自己破産をして借金問題を解決したいと望んでいました。自己破産をすれば当然、住宅ローンの返済もストップしなければならないので、最終的に自宅は競売にかけられてしまいます。
では、どうすればいいのかということですが、自己破産をする前に自宅を先に売却し、その後、弟さんの自己破産手続きをするという流れをつくります。
ただ、今回、自宅は手放したくないという原口さんの要望がありましたので、それに関しては、次の二つの方法で対応しようと考えました。
一つは、原口さんが弟さんから購入する身内間売買。二つ目は、リースバックというかたちで一旦投資家などの第三者に自宅を売却し、数年後、原口さん名義でその自宅をまた買戻す、リースバック&セール(買戻し)という方法です。
この二つの中で、身内間売買が原口さんにとって、より経済的安価に済む方法でしたが、身内間売買のハードルは非常に高く、検討した結果、原口さんに融資してくれる金融機関はありませんでした。
結果、二つ目のリースバック&セール(買戻し)の検討をすることにしました。
早速、投資家探しを開始、するとすぐに1,600万円、家賃10万円で投資してくれる投資家が現れました。また、2年を越したのち、原口さんが買戻すという条件も認めてくれました。すぐに契約を行い、相談から1ケ月で無事、最終の決済を迎えることができました。

ご相談者の現在

不動産売却から2年が経った今、原口さんは無事、自宅を投資家から買い戻すことができました。当時、原口さんは経済的安価に済む身内間売買を希望し検討しましたが、自己資金が無かったことが原因で融資の承認を金融機関から得ることができませんでした。
今回は、投資家からの購入になるので、身内間売買のような高いハードルはありません。しかし、前回の教訓を生かし、この2年の間、貯金をし、200万円の自己資金を用意することができました。結果、住宅ローンの融資承認を得ることができ、買戻しに成功しました。
お父さんから受け継いだ土地を守ることができて、本当に良かったと言ってくれました。
一方、原口さんの弟ですが、投資家への不動産売却が終わってから、すぐに裁判所へ破産のもう押し立てを行いました。裁判所からも特に指摘をうけることはなく、無事、免責許可決定を得ることができ、無事、借金問題が解決されました。現在、弟さんは、一人で暮らしてをしていますが、住宅ローンの一部をお姉さんに支払っているようです。守るべき不動産を守り、借金は全てなくなったということで、気持ちは大分と楽になったと言っていました。

最後に

リースバック&セール、いわゆる「買戻し」ですが、実際に買戻しができる人は非常に少ないのが本当のところです。
今回の成功の要因は、買戻しをした人が、破綻者ではない原口さんが買戻しをしたことにあります。一般的に買戻しを希望される方の多くは、破綻者自らが数年後買い戻すという内容になっています。一度、破綻すれば、個人信用情報上、ブラックになるため、住宅ローンを組むことはほぼできません。ですので、現金で購入するしかなく、何百万円、何千万円もの現金を用意できる方は極めて稀なのです。
しかしながら、買戻しの条件を付けることで、買戻すというひとつの目標ができ、前向きに考えることができるようになります。また、投資家への心証も良く、買戻しをしたいという思いは、投資家にとって一番のリスクである家賃滞納の心配を和らげることにも繋がるのです。

この解決事例の著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント

これまでに1,200件を超える住宅ローン返済・滞納問題を解決してきた、任意売却のエキスパート。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。

詳しいプロフィール

任意売却からすま相談室へ相談する

解決事例の一覧へもどる