任意売却コラム

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2018.05.30

賃貸中の不動産が競売になると、賃借人は退去しなければならないのでしょうか?

賃貸中の不動産が競売になってしまった場合、法律上、賃借人が出て行かずに済むのは、
❶不動産に設定されている抵当権設定日よりも前に賃貸借契約を締結されている場合
❷平成16年3月31日よりも前に短期賃貸借契約を締結している場合
です。それ以外は、原則6ケ月の猶予の中で賃借人は出て行かなければなりません。しかし、任意売却では賃貸借契約はそのまま買主に承継され、賃借人は退去を求められることはありません。
しかし、競売になってしまえば賃借人の方にも迷惑がかかるかもしれません。早い段階で専門家に相談することをおすすめします。

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賃貸中の不動産が競売

投資用不動産が競売になってしまうと、所有者である登記名義人だけの影響にとどまらず、賃借人(借りている人)にも影響を及ぼすことがあります。その影響の一つに「退去させられる」というものがあります。

賃借人にとって、とても酷な話しですが、今日はこれについてお話ししたいと思います。

 

賃借人が出ていかなければならいケースがあるということは、出て行かなくてもいいケースもある訳で、そのケースとはどういう場合か・・・?

  1. 登記簿に記載されている抵当権設定日よりも以前に賃貸借契約を締結している場合
  2. 平成16年3月31日以前に短期賃貸借契約を締結している場合

 

この二つになります。
では、それぞれ説明します。

「登記簿に記載されている抵当権設定日よりも以前に賃貸借契約を締結している場合」について

賃借人が入居した後に抵当権の設定登記がつけられた場合、賃借人は競売落札人に対抗でき、出て行く必要はありませんが、抵当権設定日よりも後に賃貸借契約を締結していれば、その賃借人は出ていく必要があります。
抵当権が設定登記された後の契約は、少なからず、競売になってしまうということを賃借人も予測できる状況にあると法律では解釈されてしまうからです。
しかしながら、賃借人が出て行かされるといってもすぐに出て行かされることはなく、競売落札が代金納付をした日から6ケ月間は明渡しの猶予が認められています。
ただし、この6ケ月猶予が認められるのは、競売開始(差押え)前から建物を占有している必要があり、競売開始後に賃借をした人はこの6ケ月猶予は認められません。
なお、明渡し猶予される期間中といえども買受人に対して賃料を支払う義務はあり、競売落札者から相当の期間を定めて1ケ月分以上の支払いを催告されたのに、その期間内に支払わないと、その期間経過時に明渡猶予は受けられなくなります。(土地の賃貸借についてはこのような明渡猶予制度はありません。)

「平成16年3月31日以前に短期賃貸借契約を締結している場合」について

短期賃貸借とは土地の場合は5年以内、建物の場合で3年以内の存続期間の賃貸借契約にあたるものです。これは②の条件である抵当権設定日は関係なく、平成16年3月31日(法改正)以前の契約であれば賃借人は競売落札者に対抗でき、出て行かずに済みます。
しかし、抵当権による差押えの登記がなされいる場合、その登記された日から3年の期間が過ぎていると、判例上、法定更新は認められず、賃借人は競売落札者に対抗することができなくなります。
また、賃貸借期間が定められていない場合は、一応、短期賃貸借にあたると解されており競売落札者に対抗することできます。しかし、競売落札者から解約の申し入れをされた場合は借地借家法所定の正当事由があるものとして解約を認められしまう可能性が高くなります。

しかし、実際のところは・・・

「平成16年3月31日以前短期賃貸借契約」、「抵当権設定日以前の賃貸借契約」の条件を満たす賃借人はほとんどいないのが現実で、多くの賃借人は競売落札者に対抗できる条件をかね揃えていないものです。
しかし、実際のところ賃借人が退去させられるのかというとそうではないのが本当のところです。なぜなら、投資用不動産物件というのは収益を生み出すことで価値を見出す訳ですから、すでにいる賃借人をわざわざ退去させることは生産的でないからです。もっとも競売落札者が投資を目的としていなければ、やはり賃借人は退去させられることになるでしょう。

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