権利証がなくても任意売却できるの・・・?

このコラムの要点

任意売却のお仕事をしていると、たまにお家の権利証(登記識別情報)を失くしてしまったという方がおられます。 失くすといっても、大抵の場合、捨てるといったことはないので自宅のどこかにあるはずです。 です...

任意売却のお仕事をしていると、たまにお家の権利証(登記識別情報)を失くしてしまったという方がおられます。
失くすといっても、大抵の場合、捨てるといったことはないので自宅のどこかにあるはずです。
ですので、私はいつも「全力でお家の中を探してください」と言います。

なぜ、全力なのか・・・、別に任意売却ができくなるという訳ではないのですが、結構の出費があるからです。
また、この出費は任意売却の諸費用の一部には含めることができませんので、売主さんご自身で用意しなければならないのです・・・。

では、どのくらいかかるのか・・・?
1~10万円程です。
金額幅がありますよね。

では、権利証(登記識別情報)を失くした場合の対応の仕方について簡単に説明したいと思います。
対応には3つあります。(現実的には2つですが)

「事前通知」という方法(非現実的な対応)

権利証がないまま法務局に所有権移転登記の受付け行うと、数日後、法務局から売主さんの住所充てに葉書が送られてきます。
それは「不動産が売られますが、いいですか?」という内容のものです。
っで、売り主さんが法務局へ2週間以内に「売ってもいいですよ」という内容の返信葉書を送り返せば、無事、所有権の移転登記は完了します。

しかし、このやり方は買主さんにとってリスクが高すぎですよね・・・。
なぜなら、売主さんが返信の葉書きを法務局に送らなかったら、所有権移転登記ができないという事態になるからです。
ということは、買主さんはお金だけ支払って、不動産を自分の物にできないということになってしまうんです。

だから、買主さんにとってリスクの高いということなのです。
任意売却ならなおさら危険すぎですよね。
絶対にこんなやり方はしないでくださいね。(しないと思いますが・・・)

しかし、もし、この「事前通知」というやり方をとった場合に、売主さんが悪意また忘れていたりして、葉書を送らなければどうなるのか・・・?
売主さんは横領罪や詐欺罪に問われる可能性がでてくるのです・・・。

ちなみに、この手の犯罪なくもないのです・・・。
買主さんご注意を・・・。

「資格者代理人による本人確認」という方法

このやり方が一番多いです。
これは登記を行う司法書士が売主さんと面談して本人確認をします。
間違いなければそれを証明する書類を法務局に提出すれば所有権移転ができるのです。

司法書士として責任をもつということなので、司法書士責任重大です。ですので、ほとんど司法書士はこれを嫌がります。
当然、ただではなくて、費用は発生します。
相場的には5~10万円といったところです。

冒頭でも言いましたが、この費用は売主さんが用意をしなければならなくなるため、凄く痛い出費になりますよね。
だから、私は全力でお家の中を探してくださいと言うのです・・・。

「公証人による本人確認」する方法

これをあまり活用されている方は結構少ないです。
でも、一番費用的にも安く、上の「司法書士による資格者代理人による本人確認」よりも安く、大体1万円といったところでしょうか。

単に言うと、司法書士に対する登記申請の委任状に「売り主さんが署名しました」という認証文を公証人につけてもらって、
それを法務局にもっていけば登記できるというやり方です。
私的にはこれが一番おすすめです。  

権利証(登記識別情報)を失くし場合の対応の仕方についてのお話しでしたが、いずれにしろ、失くされた場合はまずは全力で探してください。
全力で・・・、必ずありますから。

このお悩み解決コラムの著者

烏丸リアルマネジメント株式会社
代表取締役
矢田 倫基

宅地建物取引士
任意売却コンサルタント

1974年生まれ 大阪府出身
近畿大学 理工学部 卒業

大手ゼネコンにて技術者として従事したのち心機一転、不動産業界へ転職。不動産コンサルティング会社在職中に偶然知った「任意売却」こそ「自分が一生を賭けてやるべき仕事」と直感、一念発起し退職。アポなしで任意売却の専門会社に飛び込み門前払いされるも諦めず、半年間手紙で熱意を伝え続けた末に採用される。真摯に任意売却と向き合い懸命に努力した結果、実績が認められて代表取締役へ就任したものの、独立。日本で初となる法律業務も扱う任意売却専門会社「烏丸リアルマネジメント」を設立し、現在に至る。
金融機関や士業者からの信頼が厚く、任意売却の専門家として全国各地で講演も行う。数多くの住宅ローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏のみならず全国から相談者が後を絶たない。
『幻冬舎ゴールドオンライン』、『マイベストプロ京都』にてコラム執筆中。著書に『住宅ローンが払えなくなったら読む本』(幻冬社)がある。

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