税金滞納による差押え

税金滞納した場合の「今後の流れ」

固定資産税などの税金を滞納すると必ず役所から督促状が送られてきますが、役所へ相談に行くことなく、そのままの状態にしておくと、度重なる督促を受けた後、最終的に滞納処分をうけることになってしまいます。

滞納処分とは、滞納になっている税金を強制的に徴収するため、納税者の財産を差押え換価し完納させる一連の手続きを言います。滞納処分は他の金融機関や消費者金融とは異なり、役所特有の権限で財産調査が行われたり、裁判所を介さず差押え手続きがを行えることから、その徴収姿勢は極めて積極的な進め方を示します。

税金の滞納から滞納処分が行われるまでの流れが下図になります。

役所から「督促状」が届いたら

督促状を受け取ったら、何はともあれ役所へ相談に行くようしてください。

そうすることで、役所は必ず滞納処分を待ってくれます。さらには、「分割納付」「納税猶予」「減免措置」といった提案も用意され、その方の経済事情に合わせた納付計画を必ずたててくれます。支払えないから行っても仕方が無いと思われるかもしれませんが、それは大きな誤りで、役所に足を運ぶ行為が、「納税意思」を示したことに繋がります。納税意思の有無は滞納処分の猶予条件になっているため、督促状を受け取ったらまずは役所に行き納税できない事情等を伝えるようにしてください。

役所から「財産差予告押書」が届いたら

 

財産差押予告通知書は差押えを実行する最後通告になります。役所の度重なる督促状を無視していた方、滞納処分を受けて改善見込みがなかった方が受けとることになります。役所にまだ相談に行っていなければ、必ず相談に行ってください。そうすれば差押えは一旦待ってくれます。しかし、すでに相談に行き分割納付を受け改善の見込みがないと役所に判断された方は、やはり差押えを避けることは難しいでしょう。どの財産を差押えられるかにもよりますが、生活に支障をきたすような差押えであれば、早い段階で専門家に相談することをおすすめます。

どんな財産を差押えられるのか

財産差押予告書を受け取ったのち、納付の改善がなければ、「財産差押書」と記された書面が届きます。滞納処分(差押え)を行ったという知らせです。

差押えの対象となる財産は主に次の5つです。

 

<不動産の差押え>

自宅が差押えられてしまうと、出て行かなければならないと思うものですが、大抵は登記簿上に「差押え」の記載までにとどまります。不動産を勝手に売却されてしまうのを防ぐことを目的とした登記です。売却する際に役所は権利者として未納分を支払えと主張できる立場になります。

任意売却など不動産を売却するということを考えているのであれば、役所の差押えが致命的になることがあるため、早い段階で専門会に相談することをおすすめします。

※役所が行う不動産の強制執行=公売(競売)について
不動産の滞納処分は登記簿上の差押え登記でとどまるケースが多いですが、中にはやはり公売(競売)というかたちで強制的に換価処分される場合もあります。
【参考】 官公庁オークション
 

<給与の差押え>

役所が行う滞納処分のうち不動産に次いで多いのが給与の差押えです。不動産は登記簿上の影響にしかすぎませんが、給与の差押えはすぐに未納分を補うことができるため、役所はよくこれを行います。この差押えはなんといっても勤務先にその事実が知られてしまうことが痛手です。これを理由に会社から解雇を言い渡されることはありませんが、バツが悪いのは誰もが感じることでしょう。しかしながら、役所があなたの勤務先を把握していなければ差押えをされることはありません。

Q&A)給与の差押えは全額差押えされてしまうのか・・・?
給与手取り金額の4分の3に相当する金額については差押えが禁止されています。ですので、4分の1相当しか差押えされません。
ただし、33万円を超える部分については全額差押えの対象となります。 

給与手取額 差し押えられる金額 手元に残る金額
20万円 20万円×1/4=5万円 20万円-5万円=15万円
44万円 44万円×1/4=11万円 44万円-11万円=33万円
50万円 50万円-33万円=17万円 33万円

 

<保険証券の差押え>

役所の徴収職員には財産調査権が与えられ、保険会社へ一斉に財産となるべき保険証券がないかを調べさせることができます。ですので、生命保険・学資保険・火災保険など解約金がある証券については差押え未納分に充てられることになります。不動産、給与の次に多い滞納処分です。

 

<銀行口座の凍結>

滞納処分の中でこの差押えが一番生活を脅かすものです。上記、給与の差押えでは差押えの上限額がありましたが、この銀行口座凍結は口座を凍結することが目的ですので、差押える金額に上限がありません。すなわち生活に必要なお金すら引き出すことができなくなり、たちまち生活ができない事態を招きます。ですのでほとんど方はこの凍結によってすぐに役所へ行く必要がでてきます。

実は銀行口座凍結は納税者を強制的に呼び出す方法として使われており、すぐに役所に行けば大抵は生活に必要なお金まではとられることはありません。

 

<動産物の差押え>

上記、滞納処分の中で動産物の差押えはあまりないですが、差押えられる代表的な財産として車があります。

近隣の駐車場に車を止めている場合は差押えられるリスクは少ないですが、所有する不動産の敷地内に車を駐車していれば納税者の車としてタイヤロックを設置されたりレッカー移動される可能性があります。あと、不動産の差押えと同じように、自動車の所有者登録を差押え、売却できないようにされる場合もあります。

 

滞納問題が改善されない方

役所へ相談に行き分割納付など納付計画を見直したものの、やはり経済事情が厳しく、また滞納を繰り返してしまう場合は、根本的な解決策を見出す必要性があります。なぜなら、その背景に他の借金問題などの支払いが関係していることが多くあるからです。

税金滞納で一番恐ろしいのは非常に高い金利の延滞金が発生することです。期ごとに増える本税が元金となり、完納に至るまで14%もの高い金利が課せられます。

また、税金は破産をしても免除されないため、本来は他の借金よりも優先して支払う必要があります。しかし日々の生活に必要な支払いに追われ、どうしても税金は後回しなってしまうものです。

結果、滞納日数が何年も蓄積され、元金と変わらぬ程の延滞金が発生してしまうことがあります。

住宅ローンの負担もさることながら、消費者金融やクレジット、キャッシングなどの支払いに追われている方は、延滞金で税金が大きく膨らむ前に、まずはこういった借金を整理することが何よりも先決になります。

税金以外の借金を整理する方法

 

 

法的解決

任意整理 住宅ローン以外の借金の返済計画を見直しできる
(住宅ローンはオーバーローンになっていること)
個人再生 住宅ローン以外の借金を1/5~1/10に圧縮できる
自己破産 住宅ローンを含んだ全ての借金をゼロにできる

和解

任意売却 住宅ローンのみ返済計画を見直しできる

【必読】役所との面談で気をつけること

税金の滞納が生じれば、まずは役所へ相談に行き、誠意ある対応を示すことが重要だと言いました。しかし誠意を示しすぎると、逆に納税者にとって不利な状況に追いやれる場合もあります。

<役所担当者が滞納者に持ちかける意地悪な提案>

  • 年金を差し押さえてもよいという覚書に署名捺印するよう迫られる
  • 親族の所有する財産を担保提供できないかと迫られる
  • 不動産に根抵当権をつけさせてくれと迫られる

これらが代表的なものです。

しかし、納税はあくまで国民の義務なわけですから、それから逃れようと財産を詐害するようなことはしてはいけません。しかし、ご自身の生活を脅かす状況で税金を支払うというのではいけません。

そのためにも、ご自身が不利な状況におかれないためにも、役所から提案される内容についてどういう意味があるのを知っておくことはとても重要なことです。

役所担当者は決してあなたの生活を第一考えているのではなく、あくまで滞納分をいかに早く徴収できるかを第一に考えており、役所の親身な対応の裏には財産はどこにあるのかといった目付きで話をしていると思っていただいて結構かと思います。

 

役所担当者は親身に話を聞いてくれるものの、その徴収方法は消費者金融よりも厳しいと言われています。

なぜなら、役所は経済的損得だけでなく法律に基づいた行動を起こさなければならない立場にあるからです。

役所に示す誠意とは、自分の生活を守ることを目的にしたジェスチャーであって、“私欲を離れ正直にまじめに物事に対する気持ち“という本来の意味とは少し違うのです。

 

税金滞納者に迫りくる貸金業者に注意!

税金滞納分を消費者金融などからお金を借りて納付することだけはしなでください。税金を滞納し不動産の差押えを受けると、自宅に怪しげな消費者金融から「お金を貸します」といったダイレクトメールが送られてくることがあります。今、社会問題になっている貧困ビジネスと言われるものです。安易にお金を借りてしまうと思わぬトラブルに巻き込まれる恐れがありますので、絶対に手を出さないようにしてください。

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